2014年10月4日発売!
あなたは『催眠療法』という言葉から何を連想するでしょうか?
たとえば催眠術を使った暗示療法のようなものでしょうか?
テレビで行われている催眠術を観ていると、気の弱そうな男性に「あなたは社交的になります」と暗示を与えれば、まるで政治家になったみたいに堂々としゃべりはじめたりします。
このような光景を目にすると、催眠術を使えば性格改善などいとも簡単にできてしまうようなイメージがありますよね。
でも、こういった催眠は一時的なものでしかありません。催眠の暗示で変われるほど人の心は簡単にはできていないのです。
実際の催眠療法では、いわゆる『暗示療法』というものは行われておりません。「催眠は、暗示を使って潜在意識の情報を書き換えるものだ」と言っている人は、催眠の原理すらわかっていません。
催眠は正しく使えば、ほかの方法では治すことができないものまで治すことができます。
しかし、正しく催眠を行っている催眠セラピストは極めて少ないのが事実です。
何が危険で何が安全なのかわからずに催眠療法を行っているセラピストもいます。
催眠特有の年齢退行という技法なども、危険性を知らないまま施術している催眠療法士もたくさんいます。さらに、催眠の延長で行う『前世療法』は極めて危険です。
危険性など考えもせずに、催眠を覚えたばかりの人が、前世療法だの潜在意識を書き換えるだのと言って、間違った催眠療法を行っているのが現状です。
これも催眠を教える立場の者が、誤った催眠を教えていることが原因です。
わが国でも外国の著名人が書いた本がたくさん翻訳されていますが、そのほとんどは机上の空論で、「この症状にはこの暗示を与える」といった暗示療法を教えるような内容です。
「外国の著名人が言うことだから間違いない」と、無条件に受け入れてしまうのも仕方ないことかもしれませんが、研究室で考えられた暗示文など実際の現場ではほとんど役に立たないのです。
誤った催眠療法を行っていても、セラピストのほうは痛くもかゆくもありません。しわ寄せはクライアントに来るからです。だからいつまでたっても改善されないのです。
どうか正しい催眠の使い方をマスターして、一人でも多くのクライアントを幸せに導いてください。